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コンピュータなのだ、何もかも。

今週は内勤が多く、気分が下がり気味。
しかもその日。寂しくひとりオフィスの近所でひるめし。
迷った挙げ句に老舗「島正」で、かつめし(味噌串カツ丼)をチョイス。
この店名の由来を紐解くと、間違いなくその時代の脚本家、
池波正太郎氏も来たであろうと想像できます。
その世界に浸りながらほおばる味噌の味。ああ、幸せ。
一人メシだけど、幸せ。

jeep.jpg

店を出ると、R4の平松社長と
バッタリ出くわし、ヤツは一方的に話しはじめました。
新しいビジネスが好調のようで、ホントにうれしそうに語ります。
コイツのこんなにいい表情は久しぶり。
本当によかった。


古巣の会社に営業し、
大きな商談がまとまったらしく、自信たっぷりで自慢気。
洋一復活な感じでいいじゃありませんか。
しかもガラにもなくITの世界の話です。
昭和な雰囲気のオヤジがモバイルコンテンツの将来性を語るなんて…
時代が変わったこを実感できます。


しかし、変わらないヒトもいるもので‥‥。


ある日の夕方、
「デジカメの写真をメールで送るやり方を教えろ。今すぐ教えろ」
と無理強いをするアナログ社長からの要望により
氏のオフィスに急遽行くハメになりました。


しかし。誰一人メールの添付がわかんないなんて
それはそれでものすごい職人集団なんだと再認識します。


で、


プリウスがバカ売れしているこの時代に、
幌トップのオレンジメタリックJEEP燃費リッター3kmを買った氏が
そのクルマを自慢気にワシを迎えにやって来ました。


乗り心地はまるでトラックの荷台、
外に投げ出されそうな丸出し感、ド太いタイヤ&ホイール、
ドバババロロロロ〜ンとけたたましく唸るエンジン‥‥。
エコとは真逆の存在は今や悪者感たっぷり。
運転席には人相の悪い(けどとってもいいオジサンな)社長。
ミョーに目立ってて恥ずかしい。


だけどこのジャンボゴーカート、なかなか気持ちいいじゃないか。




オープンエアドライブ体験を楽しんでいると
まもなく氏のオフィスに到着しました。


デジカメのデータをパソコンに抽出、圧縮をかけて、
大容量伝送サービスで送信して、操作終了。やったのはそれだけ。
ところがその社長‥‥


「コンピュータってすげえな。何でもできるな。
 これからはコンピュータの時代だな。コンピュータはすごい」
と、めちゃくちゃ感動しています。


極小の零細とはいえ、ワシも一応経営者です。
そんなワシが、ヤんなるような単純な作業を命じられやらされたのですが、
これほど感動されると、なんかすごい役に立てた感じがして
まんざらでもないわけです。


メールを送っただけとは思えないほど
先進的で高度な頭脳派のオレ様…、と錯覚できました。


それからしばらく、氏は
「コンピュータはすごい。コンピュータは何でもできる」
と、取り憑かれたように連呼していましたが、
やがて、ふと言いました。


「何でもできるコンピュータとばっかり向きあっとるヤツって
 なんかつまらんくなっちゃいそうだな」


そうだ!その通りだ。
その一言で、ワシはTWITTERをはじめてみることを
辞める決心がついたのでした。

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2009年9月19日 22:15に投稿されたエントリーのページです。

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