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2018.04.25

雇用創出|組織活性化に繋がるアスリート採用(NGUラブリッジ名古屋)

 

こんにちは。

ジオコスの広報のうめこです。

 

突然ですが、みなさんは名古屋を拠点に活動する

女子サッカークラブ「NGUラブリッジ名古屋」をご存知でしょうか。

2012年、なでしこリーグへの参入を目指すために発足された、

現在チャレンジリーグに所属しているクラブです。

実はそこで活躍する選手は、

昼間に一般企業で働き、夜間や土日はサッカーをする、

二足の草鞋をはいた生活を送っています。

 

昨年からジオコスでは、彼女たちの就職先を斡旋するお手伝いをしていますが、

事例のないアスリート採用に戸惑う企業も多くいることを知りました。

 

そこで今回は、”あえて”サッカー女子を採用した

名古屋ボデー株式会社の取締役社長の近藤匠さんに

サッカー女子を受け入れた理由から、導入後の変化までをインタビューしました。

 

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名古屋ボデー株式会社    取締役社長 近藤匠

トラックボデー(荷台)の製造を行うオーダーメイドメーカー。

設立:昭和37年5月1日/資本金:3,500万円/従業員数:70名

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仕事ができるかは二の次。

期待したのは「社内活性化の起爆剤になれるか」。


 

——最初、アスリート採用について話を聞いたときはどう思いましたか?

ジオコスの青木さんから「ヘディングが上手な人がいるんですが…」と紹介を受けたんです(笑)。履歴書を見ると、半分以上がサッカーの話。「ポジション:ディフェンダー」「武器:ヘディング」「自己PR:ディフェンダーではセンターバックで、両サイドどこでもプレーできます」と書いてある。それを読んだとき、「彼女の選考基準は、仕事ができる、できないじゃないんだな」と思いました。わかったのは「サッカーを続けるために働く場所が必要」だということ。どんなにプレーが上手くても、今の環境だと、サッカーだけでは生活できませんから。

 

——実際、履歴書を見て、会ってみようと思ったのはどうしてでしょうか?

池井戸潤さんの「ルーズヴェルド・ゲーム」って知っていますか? 業績不振に陥った企業の野球部が奮起し、彼らを中心に会社が団結していく話なのですが、それがめちゃくちゃいいなと。当社は小さな会社ですから、球団を抱えることはできませんが、サッカー女子ひとりだったら受け入れられると思ったのです。サッカーに、仕事に、と頑張っている子がいれば、周りの社員も刺激されて、社内に活気が生まれることを期待していました。

 

——会う前から採用する気持ちが強かったんですね。

実は面接をする前から採用しようと決めていました。もともと「仕事ができる、できない」は選考基準としてないですし、「サッカーをするために働きたい」という事情は理解しているわけですから。落とす理由が見当たりませんでした。結果、面接して「いい子だな」と思ったから採用しましたけどね。

 

——面接での印象はどうでしたか?

いい意味で普通の子。ただちょっとおとなしいというか、あまりガツガツしていないところがあって。「それでセンターバックやれるの?」と聞いたら「チームメイトにもよく言われるんです。もっと自分で前に出なきゃいけない」と会話したのは覚えています。仕事よりもサッカーの心配をしていましたね(笑)。

 

 


16時半まではきっちり仕事を。

会社を追い出すように

練習に行かせることもあります


 

——かなりスムーズに採用が決まりましたが、どんな仕事を任せるかは迷われたそうですね。

経営者ならまず「この人材をどう活かそう」と考えますよね。どこの部署に配属させ、どんな仕事をやってもらって、多少でも利益をあげようとすると思います。でもその考え方では、彼女は活かせない。そもそも仕事ができるかどうかで採用をしてないですし、火曜日から金曜日の夜は18時ごろから練習があるので、定時より早めに仕事を終わらせる必要があります。しかもクラブの契約期間は1年ですから、長期的な仕事は続けられないかもしれない。サッカーの練習や試合に支障が出ないよう、重労働や危険な仕事はやらせたくないですし…。どんな仕事を任せるべきかは、かなり悩みました。

 

——今はどんな仕事を任せているのですか?

彼女が「私なんでもやります!」と言ってくれたので、最初は現場に入って、トラックの塗装のお手伝いをしてもらおうと考えていました。しかし、急に退職することになった派遣社員の穴を埋めるため、管理部で事務の仕事をしてもらっています。エクセルで資料をつくるようなデスクワークというより、外注さんの運んでくれた部品を検品したり、完成車の写真を撮ったり、現場作業のお手伝いが多いです。フットワークが軽いので、事務スタッフたちが助かっています。

 

——平日は夜に練習があると思うのですが、仕事は何時に終わっているのですか?

定時は17時15分ですが、練習のある火曜日から金曜日は16時半に帰らせています。そのことで社内から不満があがることはないですが、彼女自身は帰りにくそうにしていることがありますね。16時40分になっても16時50分にもまだ会社にいるから「早よ、練習いけー!」と帰らせることもあります(笑)。

 

 


社内のフットサル大会でも活躍。

社員も取引先も大盛り上がり!


 

——社内のみなさんも初めての雇用形態で、戸惑うことはなかったですか?

みんなの前で2回くらい説明はしました。平日は月曜日以外、仕事終わりにみっちり練習。土日は試合や遠征で休みはほとんどない。大変な生活だから、みんなで応援しようと。実際、全社員が理解しているかはわかりませんが、少なくとも近くで一緒に働く社員には伝わっていると思います。

 

——でも練習や試合があると、社内のイベントとか参加しづらいですよね。

それは確かにありますね。16時半には会社を出ているから、コミュニケーションが取れるのは勤務時間の間だけ。土日にレクリエーションが多いから、試合や練習とかぶるので難しい。でも予定が合えば積極的に参加してくれていますよ。最近社内でサッカーが流行っていて、「フットサルやろう」と声をかけると、30人くらい集まったりするんです。その時、彼女がラブリッジ名古屋の選手を連れてきて試合に出てくれたのですが、めちゃくちゃ盛り上がりましたね!取引先とも試合をしたりするのですが、お客様もすごく喜んでいました。やっぱり上手いなー、なんて(笑)。

 

——埼玉県出身で、初めての名古屋での生活ですから、こういう交流があると彼女も嬉しいですよね。

社員の女の子たちとも、ごはんを食べに行っているみたいですし。私が会社の近くで飲んでいると、練習終わりに顔を出してくれたりします。彼女から会社に馴染もうとしてくれているのを感じます。

 

 


きっと手作りの横断幕を持って、

応援しに行く社員も出てくるだろうな(笑)。


 

——彼女の試合は見に行かれましたか?

もちろん。入社当初は社員やその家族も呼んで、応援に行きましたよ。でも今は、なかなか試合に出られない時期で、彼女自身悩んでいると思います。だから私はあえて、そっとしています。逆に彼女が試合に出ないとわかっていても、試合会場へ足繁く通う社員もちらほらいるみたいですよ。応援の仕方は、それぞれですね。きっと試合に出ることが決まったら、私が声をかけなくても、みんな自主的に応援しにいくと思います。なかには手作りの横断幕を持って応援に行く社員も出てくるかも(笑)。彼女からの嬉しい報告を社員全員が待ち望んでいます。

 

——入社して1年で、彼女の存在は大きくなりましたね。

基本的にクラブとの契約は1年更新なので、ずっと働いてくれるとは限りません。だから先日「もう1年続けられることになったので、お願いします」と言われたときは、ホッとしました。これは親心なのかもしれませんね。試合に出られない時期もあり、プレッシャーもあると思います。でも自ら勝負の世界に飛び込んだのですから、それは覚悟のうえ。大好きなサッカーを続けるために、一生懸命働く彼女の人生には”人間ドラマ”があります。そしてその姿を見て、会社が一致団結する。なんだか、リアル「ルーズヴェルト・ゲーム」になってきました(笑)。これからも、ラブリッジ名古屋の選手は採用し続けようと思っています。彼女たちの助けになれば嬉しいし、なにより社内の結束が高まりました。

 

 



インタビューさせていただき、「彼女の人生には”人間ドラマ”がある」という言葉に、心を打たれました。サッカーを続けるために企業に就職し、二足の草鞋をはく生活。クラブとの契約は1年間。更新できるかは自分の実力次第。怪我をすればサッカーは続けられない。でも夢を叶えるため、家族や友達、企業の人たちの応援にこたえるために奮起する。まるで朝ドラヒロインを間近で見ているような、そんな気持ちになるのではないでしょうか。

もともと社内の雰囲気もよく、イベントにも積極的に参加する方が多い企業さんですが、選手を受け入れたことで、さらなる団結感が出てきたような気がします。「たったひとり入社するだけで、ここまで組織の結束力が高まるの?!」と驚くほどです。

今年もラブリッジ名古屋に入団し、就職先を探している選手たちがいます。会社の利益をもたらす人員確保にはならないかもしれません。しかし、彼女たちが一所懸命働き、サッカーに打ち込む姿に心を打たれるはずです。彼女たちのサポートを通じて、組織の結束力をより高めませんか。

 

 

 

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