いい会社はどこにある？ いい人材はどこにいる？

テーブルはタバコの灰でザラザラするし、
飲みかけの酒のボトルが無造作に置いてあるし、
隅には途中で消えた蚊取り線香が、
季節の変わり目を超えて、もう一度火がつくのをジッと待っている。
足下にはバーベルや野球のグローブが転がっている。
この事務所内は、５Ｓと無縁の世界。

でもこの社長、
これでも一応一生懸命ハナシを聞いているし、
自らの理念を語らせると、かなり熱いことをのたまう。
商売のスタンスもきっちり正しい方向に向かって進めています。
自分たちの施工の技術に絶対の自信を持っているし、ズルやインチキは絶対にしない。
どうやら、お客様の前では５Ｓも徹底しているようです。

緊張感のない写真の姿も、実は私の元同僚だからです。

「へえ、こいつ、こんなに大マジメに組織のことを考えてたんだ」

オフィスの様子や写真の態度（普段もだけど）からは想像もつかないだけに
付き合っていておもしろい。

1時間もマジメな商談をしたところで、
いきなりＫ社長がギターの弾き語りをはじめました。
昭和のメロウなロック、甲斐バンド。
もうひとりのオッサン職人Ｍがビールと佃煮を取り出してきます。
袋詰めの佃煮の賞味期限を気にしてしまう私はまだまだニンゲンができていません。
しかし勇気を振り絞ってゴボウと牛時雨の入った袋にそのまま箸を突っ込んで食う。
意外になかなかうまい。

飲んで、歌って、机と割り箸をドラム替わりにズズダダズズダダ、
オッサンONLYで盛り上がり、約1時間ほど興に乗って過ごしたでしょうか。

ビール2缶が空いた22時頃、「よし、帰ろ」と解散。

とても気持ちがいい。