« 人知れず役立つ人こそカッコいい! | メイン | 遠くなってしまった東京よ。 »

コンビニバイトと税務調査。

つい先日。
バイトをしていた店に立ち寄った。
全面改装されていて
かつての面影はまったく残ってなかったけれど、
当時のレイアウトが思い浮かんで
なんだかキューンときた。

sangencho.jpg

おい!オレたちの時代は
もっと元気よく「いらっしゃいませ!」って言ってたぞ。
とレジのお兄さんに言えなかったけど。
とにかく懐かしい。


ドリンク用陳列冷蔵庫の裏から、
「今週末もサントリーの樽生ですね!」なんて
常連さんに声をかけたり、
駐車場掃除をしながら見かけるニーチャンのクルマに
「シブい改造だね〜、これ72年式?」
なんて声をかけたり…。
万引きをとっ捕まえたら本部マネージャーだったりとか…。
まあ結構、思い出深い。


今思えばおカネを触った手で
食パンをスライスしたり、
カリカリに固くなったシュークリームを売ったり、
店舗の裏に隠れてタバコを吸ってサボったりもしていたから、
マジメだったとは言わないけれど…。


ある日。


客「この店はクルマのエンジンありますか?」
私「ク、クル‥‥マの、エンジン、ですか‥‥?」
客「そう。エンジン」
私「あの、すみません。ウチの店には、ちょっと置いてないスけど」
客「タイヤは?」
私「タイヤもすみません、置いてない…かな」
客「ほうか。じゃ、あっちのパン屋に行けばあるかいな?」
私「ちょっとわかんないけど‥‥多分ないんじゃないかな…と」


客のオッサンはマジメな顔だった。
小僧のワシがからかわれていたのかもだけど、
とにかくマジメに接客した。


そんなふうに、
コンビニ店員の日常には
ドラマがあり、人間模様も垣間見ることができた。
常連の酔っぱらい、近所の高校生、週末のオッサラリーマン、
スナックのママ、ヤンママのパートさん…。
日常の田舎町のコンビニには、
ショートストーリーのドラマがたくさんあったなあ。


そういえば、
レジの現金勘定もしてたな。


というわけで。
創業から20余年。初の税務調査がやってきた。
2日間ザワザワと緊張したけれど、
結果は指摘一切ナシのパーフェクト。
カネメのモノが何も見当たらない貧乏所帯なことを
哀しむべきかもしれないけれど、
一点の曇りもない経理会計をしてくれている
我が社のメンバーを何より誇りに思えることのほうが幸せだ。
ウチは間違いなくT芝よりクリーンな会社だと、
胸を張って自慢したい。

About

2016年2月20日 22:51に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「人知れず役立つ人こそカッコいい!」です。

次の投稿は「遠くなってしまった東京よ。」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。