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特技で抜きん出ることの難しさ

耳が動かせるとか、
親指先が手首につくほど逆反りさせられるとか、
それが出来たからといって
自慢にもメリットにもならない特技を
誰しもひとつぐらい持っている。

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ワシの場合もふたつある。
ひとつは『自らの意思で鳥肌を立てることが可能』なこと。
こんなのはだれでもできると思ったけれど、
珍しい特技だと知ったのは二十代後半のことだった。
呑み会の席で披露して
気持ち悪がられるだけで何も得したことはない。


もうひとつは、
清涼飲料水の人工甘味料の有無がわかること。
たとえばコカコーラの場合、
一般的なヤツとZEROとの違いが一口飲めばわかる。


だってアレまずいし。
糖分が少ないかもしれないけれど、
あのケミカルな味は砂糖以上にカラダに悪くね?
と、勝手に人工甘味料を疑っている。


そしてこれって
誰でもわかるもんだと思っていたし、
実際「自分もわかる」と同意する人は
結構たくさんいる。


1年前になるけれど
「そうは言っても実際は当てられねーよ!!」
…と、オヤジ同士で口論になり
目隠し利きコーラ対戦で全問正解をした経験がある。
だから自信アリなのだ。


そしたら今週、
またしても似たような討論になった。
たとえばビールの味について。
それがサッポロ生かキリンラガーかはわかんないけれど、
発泡酒だったらわかるとか、
プレミアムモルツだったらわかるとか。


日本酒やワインの高級なヤツはわかんないけれど、
くそまずいワインならわかるとか。


スタバかエクセルかコメダはわかんないけど、
まずいコーヒーを出す喫茶店のまずさはわかるとか。


やがて話題はコーラに及び、
ワシはそこで「コカコーラだったら自信がある」と
どうでもいいような自慢話になった。
同席したオヤジが、
「たぶん前回は偶然。再戦したら絶対間違えるって」
と闘いを挑んでくるじゃないか。


おいおいいおい!!
この俺様を誰だと持ってんだ?
飲み代(ノミシロ)を賭けての決戦になった。


居酒屋の主に
ペットボトルを持ち込む非礼の許可を得て
居合わせた他の客も見物する中、
ワシはすべてを言い当てた。
どっちも同じモノを比べさせられたり
かなりトリッキーな出題にも屈することはなかった。
ワシは勝った!!!


何の自慢にもならない特技で、
居酒屋の割り勘代金の約5000円がタダだ。
ザマーみろオヤジどもめ!!!!


…と、
勝ち誇っているワシの達成感は
こんな低いところで満足していていいのか?
ワシの目指している世界は、
コーラの飲み比べナンバーワンなんかじゃないだろ!
さ、仕事シゴト。

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2015年7月11日 22:29に投稿されたエントリーのページです。

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