2023.09.09
事例集プレゼント|採用成果につながるブース装飾の作り方
合同企業説明会への出展する際、準備するもののひとつとして「ブース装飾」があります。
新規制作を検討される企業様によくご質問いただくのは、「業者による違い」です。見積もり項目や単価、納期などに差があり「選ぶのが難しい」という声をいただきます。
そこで本記事では、業者やアイテム選定のポイントから、成果に繋がるブース装飾を活用した合説戦略、制作事例などを「採用支援に特化した制作会社のつくるブース装飾の作り方について」ご紹介いたします。
▼目次
ブース装飾を制作する業者のポイント
1.展示会やブース装飾に強い業者
2.採用支援に特化した制作会社
タペストリー、バナースタンド、チェアカバーの役割
1.ブース装飾のレイアウトパターン
2.おすすめのブース装飾アイテム ランキング
ブース装飾事例5選
1.企業の強みを全面に打ち出したキャッチコピー
2.出展企業と差別化をし、自社の特徴を際立たせる戦略
3.“ワークライフバランス”という言葉を使わない風土の切り出し方
4.一石二鳥になる背面タペストリーの使い方
5.会場内で忘れられないブースになるインパクトの出し方
ブース装飾を制作する業者のポイント
業者によって、得意分野は様々です。価格、納期、機能性、デザイン性など、重視するポイントが違います。最近では、ネットで手軽に入稿作業が行えるサイトまで登場し、業者選択の幅が広がってきました。特に企業様の頭を悩ませるのが「価格」と「成果」のバランスではないでしょうか。
コスパ・タイパが重視されるなか、限られた採用予算でブース装飾にいくらかけるべきか。採用サイトやパンフレットなどの他ツールと比べて優先順位は高いのか、低いのか。成果に結びつくアイテムを作成できるのか。採用全体においてブース装飾への期待や役割は企業様によって違います。
貴社が重視されることはなにか、整理するためのチェックリストを制作しました。ご参考になれば幸いです。
1.展示会やブース装飾の専門業者
アイテム制作をメインとする業者です。
ネット検索で「ブース装飾 合説」「ブース装飾 採用」などご検索いただくと、専門会社がたくさんヒットすると思います。
特徴は「コスパの高さ」と「実績の多さ」です。アイテムの製造から印刷まで行っている会社が多いため、価格が安く、導入のしやすさはあると思います。「会社のロゴデータをいれるだけ」「社内で制作したデザインを印刷したいだけ」という方にはコストを下げられるため特にオススメです。また実績も多いため、ブースに設置した際のイメージも想像しやすいため安心感もあります。
ただし、コスパがいい会社になればなるほど、業者とのコミュニケーションは薄くなります。豊富なラインナップのなかから、出展するブースサイズに合わせたアイテムをカタログのなかから探したり、デザインの作成などを自社で行う必要があります。アイテムには細かな仕様の違いもありますので、注意しながらお選びください。
2.採用支援に特化した制作会社
採用課題にあわせてブース装飾を提案・制作できる会社です。
「ブース装飾 採用成果」「ブース装飾 戦略」など検索いただくと、ブース装飾を採用シーンでの武器として提案してくれる会社が一覧に表示されます。
特徴は、「採用課題や採用成果にあわせてデザインやアイテムの提案してくれる」ことです。合同企業説明会のイベント内容や学生の導線を加味した上で、採用したいターゲットの着席を促すブース装飾の企画を立案します。競合他社がひしめく会場では、「目立つ」だけでは不十分です。
特に中小企業の場合、派手なデザインに社名ロゴを載せたツールで合説に挑んだとしても、大手企業には規模も知名度も敵わず、社名勝負では求職者への動悸形成には繋がりません。着席、そして選考ステップに繋げるためには、企業の魅力や強みを印象づける施策が必要になります。だからこそ、採用支援会社のノウハウを生かした企画や戦略が活きてくるのです。
ただし、展示会・ブース装飾の制作をメインで行う業者に比べると、費用は高くなります。大きな理由は「企画費」「制作費」「進行管理費」です。
企 画 費 | 採用成果に繋がるような動機形成の流れ・仕組みを考えるための企画立案の費用 |
制 作 費 | デザインやキャッチコピーを制作する費用 |
進行管理費 | 企画から制作、納品までの進行を業者が請け負う費用 |
上記の予算が発生しますが、そのぶん企業側が手を動かしたり、考える時間は減るため、「予算を抑えるか」と「人事の業務時間を削減するか」を天秤にかけるることとなります。
業者選びは、企業の叶えたいことや優先したいことによって変わります。
もちろん低価格かつフォローも充実している業者も存在するのも事実です。WEBサイトではわからないことも多いので、各業者に見積もり依頼をしつつ、強みや特徴などを把握されることをオススメします。業者を見比べながら、自社の採用課題や活動を振り返り、ブース装飾に期待することを是非一度、整理してみてください。
制作事例については《4.ブース装飾事例5選》でもお話しております。こちらの記事をご覧ください。
【採用支援に特化した制作会社の制作事例 ※弊社制作実績】
成果に繋がるブース装飾を活用した採用戦略
合同企業説明会においてブース装飾の大きな役割は、「偶然の出会い」に必然的に起こす「発見・認知」ツールです。
求職者は目的だった企業の説明会を聞いたあと、「自分に就職軸にあった企業が他にもないか」ブースが並ぶ通路を歩きます。キョロキョロと会場を見渡しているとき、いかに「偶然の出会い」を装い求職者の視界に入るかが重要です。勝負はブースを通り過ぎるときの一瞬。思わず足を止めたくなるであろうデザイン・キャッチフレーズを打ち出せるかが、ブース装飾をつくるうえでの肝になります。
では合同企業説明会で気になる企業になるためには、どのような考え方でブース装飾を制作つくっていけばいいのか。採用成果に繋がるブース装飾づくりのポイントをまとめました。
POINT1 ターゲット人材の思考性を理解する
企業の魅力や強みを届けたい相手について、みなさんはどのくらいイメージができているでしょうか。ブース装飾の企画を考える際に必要になるのは、ターゲット人材に求めるスキルではありません。着席して欲しい求職者が「なにに興味があるか」です。福利厚生などの働く条件なのか、社長や上司との人間関係なのか、一心不乱に打ち込める仕事内容なのか。思わず足を止めて、詳しく説明をして欲しくなる要素を決めていきます。
現社員にアンケート調査を実施すると、思考性を理解するヒントを得られる場合が多いです。
POINT2 ターゲット人材が足を止めるキャッチフレーズを考える
ターゲットが興味を持つ内容を言語化していきます。
ブース装飾は一瞬の勝負です。ブースを通り過ぎる数秒で「この会社の説明を聞かないと損するかも」と思わせる必要があります。そのため、キャッチフレーズの重要性は高く、多くの企業様が頭を悩ませるのもこのフェーズです。
「アットホームな社風」「安定性のある経営」などの表現はありきたりのため、競合他社と比べられたときに差別化に繋がらず、ターゲット人材の琴線に触れられません。大切なのは、いかに企業らしさを滲ませられるかです。社名が置き換わっても成立してしまうキャッチフレーズでは、「この会社の説明を聞かなければ」という優位性は低くなります。いかに特別感を出せるのか、が着席に繋がる大きなポイントです。
POINT3 出展イベントのブースサイズや規定、採用戦略に合わせてアイテムを選ぶ
ブース装飾には様々なアイテムが存在します。
バナースタンド、背面タペストリー、側面タペストリー、テーブルカバー、チェアカバー、フロアマットなど、それぞれのツールにメリット・デメリットに合わせて、選定しなければなりません。
また会場の規定やブースサイズに合わせた仕様を選ぶことも重要です。詳しくは《3.タペストリー、バナースタンド、椅子カバーの役割》にてご説明させていただきます。
POINT4 要素を詰め込みすぎない。ターゲットに伝わるシンプルなデザインを心がける
社名ロゴだけのブース装飾は、知名度の高い企業以外、着席を促せません。
そのためブース装飾に書かれた、キャッチフレーズとデザインテイストで企業の強み・特徴を伝える必要があります。デザイン制作のポイント2つ。
ひとつ目は、「企業イメージを体現したものではなく、ターゲットの興味に合わせたデザインであること」です。ブース装飾のゴールは、ターゲット人材の着席と選考に進んでもらうための動機形成です。企業がアピールしたいことではなく、ターゲットが知りたい情報を優先してください。
そして2つ目は、「シンプルにすること」です。ブースを通り過ぎる数秒で、脳が処理できる量の情報量にとどめましょう。
キャッチフレーズは短く完結にする。余計な写真やイラストは使わない。視線が散らばるデザインにしない。伝える情報の優先順位をしっかりつけ、デザインを作成することが求められます。
以上が、成果に繋がるブース装飾を活用した採用戦略のポイントです。
企業が抱える採用課題やターゲット人材によって、企画内容は大幅に変わります。同じ企業でも採用職種が変われば、職種ごとに打ち出す内容もデザインが違うケースも。ブース装飾は、一瞬の勝負です。企業の魅力や強みをすべて伝えられない分、「誰に」「何を」伝えるのかを明確にし、戦略を練っていくことが、成果に繋がっていきます。
貴社の採用課題や採用したい業種、職種にあった事例をご用意いたします。
お気軽にお問い合わせください。
タペストリー、バナースタンド、椅子カバーの役割
《2.成果に繋がるブース装飾を活用した採用戦略 》のPOINT3で触れたとおり、ブース装飾にはアイテムごとにメリット・デメリットがあります。ここでは参考レイアウトと書くツールの役割や選定する際の注意点などをご紹介いたします。
1.ブースのレイアウトパターン
ブース内のレイアウトによっても、求職者との関係性づくりは変わります。パーテーション2枚、長机1つ、椅子6脚の場合のレイアウトパターンをご紹介します。
スクール形式 | 一般的なブースレイアウト。机を挟んで着席した求職者に対して、プロジェクター等で映したスライド資料を使い企業説明を行う。 |
扇形式 | モニター等を角に設置し、椅子をお扇型に設置。どの通路から人が通ってきても、スライド資料が目に止まりやすい。 |
座談会形式 | 椅子を輪になるように配置し、座談形式で説明する。プロジェクター投影または手元の資料、パソコン画面で説明する。 |
少人数形式 | ブース内で椅子3脚の島を2つつくり、少人数対応を行う。スライド資料などは手元資料やパソコン画面で説明する。 |
レイアウトが決まれば、次はブース装飾のアイテム選定です。ブース装飾にはそれぞれ特徴があり、効果を発揮する設置場所や使い方があります。次の記事では、オススメアイテムのランキング形式でご紹介していますので、予算と相談をしながら、アイテム選びの参考にしてください。
※イベントによってはブース内で長机や椅子の配置移動ができない場合があります。
2.おすすめのブース装飾アイテム ラインキング
背面・側面タペストリー、テーブルカバー、チェアカバー、フロアマットなどアイテムには。優先度の高いアイテムを、特徴をふまえてながらランキング形式でご紹介いたします。
【1位 ロールアップ型バナースタンド】
役割 | 発見。メッセージを伝えるためのアイテム。 |
サイズ | W600×H1500mm、W850×H2000mm など |
備考 | 土台から垂直に伸びるため設置スペースが少ない 一人でも設置できる 2〜3キロあるため、持ち運びには台車があると便利 「Xタイプパナー」という軽量のバナースタンドもある |
バナースタンドは、アイテムなかで一番、求職者の近くに設置できる広報ツールです。そのため、目にとまりやすく、企業の第一印象を決める「名刺のようなアイテム」になります。大切なのはインパクトです。事業紹介や企業紹介などありふれた情報では、まわりの出展企業との差別化になりません。ターゲットが興味を持ちそうなキーワードやデザインを心がけ、シンプル且つ簡潔に打ち出すことをオススメします。バナースタンドの企画次第で、企業規模や知名度に左右されない人気ブースになることも夢ではありません。目の前を通り過ぎる一瞬で惹きつけられるようなキーワードとデザインを考えぬくことこそ、採用成功の鍵となります。
【2位 背面・側面タペストリー】
役割 | 発見。ブースの統一感。スライド投影用ツール。 |
サイズ | 横長タイプ:W2500×H1200mm、W1800×H1200mm など 縦長タイプ:W700×H1600、W900×H1800 など |
備 考 | タペストリーについた紐を パーテーションにひっかけたS字フックに掛けるタイプが多い 収納袋や付属品がついているか確認 |
テーブルクロス同様、デザイン面積が多いためブース全体の印象をつくりあげる重要なアイテムです。制作する際のポイントは2つ。
ひとつは、「採用戦略のキービジュアルを打ち出し、印象づけること」です。ブースの前を通り過ぎる学生の目にも止まりやすく、ターゲットの就職軸や感性に触れるキーワードやデザインを出せるかがポイントになってきます。
もうひとつは、「スライド投影用として、設置すること」。会場によってはパーテーションのつなぎ目が、スライドと重なり文字が読みにくくなる場合もあります。模造紙などを貼り対応する企業様もいらっしゃいますが、出作り感が否めません。最近、タペストリーの中央部分に投影用のスペースを開けたデザインを提案・制作するケースをが増えました。スライドの表紙イメージと、ブース装飾のデザインを統一させることで、よりブースに一体感をうませることも可能に。タペストリーを発注される際は、ブースレイアウトも同時に考えられることをオススメします。
またタペストリーは設置する場所によって効果が変わります。声掛け禁止のイベントでは、側面タペストリーがあるとオススメです。合同企業説明会の規定や求職者の呼び込み方針によっても、アイテムの種類をご検討ください。
側面タペストリー | ブースの側面に設置することで、会場を歩く求職者の目を止めるもの。アイキャッチが大事になる。 |
背面タペストリー | ブースの背面に設置することで、声掛けなどをして足を止めた求職者に向けて、着席を促す。 |
【3位 チェアカバー】
役割 | 発見。メッセージを伝えるためのアイテム。 |
サイズ | ロングタイプ:[デザイン面]W460×H630mm [背面]W460×H140mm |
備 考 | 背もたれにかける際にマチがあるものや大きめサイズのもがある 持ち運ぶ際かさばるため、キャリーケースなどを活用すると便利 パイプ椅子の以外の椅子の場合、背もたれに入らないケースも |
椅子カバーにロゴマークだけの載せている企業様も多くいますが、非常にもったいない。チェアカバーはブースの前を通り過ぎる求職者に向けての広報にも、着席した求職者に向けての企業理解にも使えるアイテムです。工夫次第では企業の魅力を散りばめることできます。
例えば1脚ずつデザインをかえ、会社の魅力や強みを一つずつ紹介していったり、仕事の面白さが伝わるようなクイズを出題し、説明開始時のアイスブレイクに使うなど。他のアイテムと比べても、活用方法がダントツに多いのが特徴です。採用戦略のキーとして使える重要なアイテムといえます。
【4位 テーブルカバー】
役割 | ブースの統一感。荷物置き場の確保。 |
サイズ | W3200xH1800mm、W3200xH1400mm など |
備 考 | 立体縫製したもの、1枚布のものがある イベントで使用される長机のサイズを確認 1枚布の場合、布を固定するクリップ・ストーパーなどが必要 |
テーブルクロスはデザイン面積が多いため、設置するだけでブースの印象が変わります。バナースタンドやタペストリーなどと、デザインやコンセプトを揃えると、企業イメージに一貫性を持たせるとより効果的です。テーブルの下を荷物置き場にできる目隠し効果もあるため、制作を検討される企業も多くいます。
ただし、カバーをかけたテーブルを一番奥に配置してしまうと、パイプ椅子や着席した求職者で見えなります。もし側面にメッセージをデザインする際は、ブースの前を通り過ぎる求職者ではなく、着席した方を意識したデザインにすることをオススメします。
【5位 フロアマット】
役割 | ブースの統一感 |
サイズ | W1800×H600mm、W1500×900mm など 厚み1.2〜1.5mm程度 |
備 考 | 持ち運ぶ際筒状に丸めると運びやすくなる ただし両手が塞がるため、台車などがある方が便利 |
ブースの一番廊下側に設置する場合が多いため、「読み込む」よりも「目に入る」ことを意識したデザインがオススメです。俯いきながら、もしくは遠くから歩いてくる求職者に対し、「なにかある」「なんだろう」と気づかせるために有効です。そのため、インパクトが強いイメージ・ビジュアル重視のものが効果的と言えます。また、マットの上を歩くため、汚れの目立たない濃い色のデザインがオススメです。
COLUMN|防炎加工はなぜ必要なのか?
合同説明会が開催されるような大規模な不特定多数の人が集まる会場においては、会場の安全を配慮して消防法で定められている防炎加工が義務づけられています。「非防炎素材のアイテムは使用不可」と大々的に記した合同説明会は、弊社が知る限り存在しません。義務ではありませんし、非防炎素材のほうが価格帯が下がりますが、もしものときを考えると防炎加工をされたアイテムを選択いただくことをオススメします。
4.ブース装飾事例5選
ここまで、ブース装飾の業者の選び方や戦略の立て方、ブース装飾のアイテムについてお話してきました。制作のポイントを踏まえた上で、どんなブース装飾が採用成功の近道となっていったのか。今回は5つの制作実績をご紹介いたします。
1.企業の強みを全面に打ち出したキャッチコピー(丸善工業株式会社)
地方採用のためエントリーが少なく、理系学生向けの合同企業説明会の出展が決めたけれど、アイテムなどを制作したことがなく。ブース装飾を自作しようと試みましたが、構成やキャッチコピー案などに行き詰まってしまい、弊社までご相談をいただきました。
採用課題やターゲット、魅力などを探るためのヒアリングを行ったところ、「ニッチさ」こそがビジネスのキモであり、働く上での面白さがあるということが判明。「知られていないけれど、実は業界シェアNo.1」「ニッチすぎるところをあえて攻める開発力・技術力」など、一見ネガティブに見える情報をあえて全面に出し、「それの何が悪い!むしろそれでいいんだ!」と胸を張っている自信にあふれている感じをブース装飾で表現しました。
結果、初めて出展した合同企業説明会で30名以上が着席。採用ターゲットになる学生たちと接点を持つことができました。
「シェアNo.1」とアピールしても、求職者にとっては見慣れた言葉のため、目に止まりにくい。「むしろニッチで何が悪い!」という自信に溢れた企業スタンスが伝わったことが、他のブースとの差別化にもなり、着席に繋がったと思います。大切なのは事実を並べるのではなく、求職者に届くようなキーワードに組み直し、届けられるかです。
2.出展企業と差別化をし、自社の特徴を際立たせる戦略(株式会社東立テクノクラシー)
環境系企業だけが集まる合同企業説明会に、出展することが決まった同社。「土」に関わる仕事は、学生の認知度も低く、地味な印象が強いため、認知・発見に課題を感じていました。そこで弊社では「イベント内での差別化」を意識したブース装飾を提案。環境系企業のなかでも土に関わる仕事が「重要度が高い」こと認識をつけるようなキャッチコピーを作成しました。水や空気などの会社が白を基調としたクリーンなイメージを打ち出すなか、あえて地層や土を想像させる濃めのデザインにしたのも戦略のひとつ。来場した学生が思わず足を止めてしまうようなインパクトを言葉とビジュアルで表現しました。
結果、他の企業を目当てで来ていた学生が、ブース装飾をきっかけに同社を知り、着席。「土」に関わる仕事の面白さや重要さに気づき、選考に進んでくれました。
出展企業をリサーチし、差別化をはかることもブース装飾を企画・制作するうえでは重要です。まずは目にとまること、そして「こんな仕事があったのか」と気づかせることこそ、アイテムを制作する意味だと思っています。ただロゴマークを載せただけのデザインでは、もったいない!
3.“ワークライフバランス”という言葉を使わない風土の切り出し方(株式会社高田工業)
自動車部品メーカーである同社の魅力は、地元志向の学生が長く働いていること。働きやすい制度のもと、社員一人ひとりが伸び伸びと働いています。一言でいえば「ワークライフバランスが整った会社」。ですが、このワードをそのままブース装飾の載せても、見慣れた言葉に学生たちは反応しません。そこで提案したのは、同社のワークライフを「具体的に言葉とイラストで伝えること」です。
「仕事終わりに趣味の魚釣りに行く社員がいる」「子どもの”おかえり”が聞ける幸せがある」「土日・連休・有給何しよう?」と、学生が想像できるシーンをチェアカバーで紹介しました。1脚ずつデザインが変えられるメリットを活かし、社員想いな制度や風土を事例をそれぞれのカバーで伝えています。
風土を伝える場合、事例をたくさん並べることで、多方面から企業イメージを膨らますことができます。小さな日常風景でも、数を伝えることが大事。タペストリーやバナースタンドと発信する情報を上手くすみわければ、チェアカバーも効果的な武器へと変わります。
4.一石二鳥になる背面タペストリーの使い方(株式会社鶴弥)
全国トップシェアを誇る瓦メーカーである同社では、新卒採用に力を入れていました。創業130年以上の歴史を持ち、現在は2200種類の製品と約25種類のカラーバリエーションという幅広いラインアップを取り揃え粘土瓦業界を牽引しています。業界での知名度が高くても、学生にはイメージのつきにくい仕事です。おそらく企業研究をしていても、瓦の「カ」の字も頭に浮かんできません。
そこで同社を就職の選択肢として浮上させるため、合同企業説明会ではあえて「瓦」を全面に打ち出しました。バナースタンドでは、最新の瓦事例をとリンクさせるさせるためポップな印象で、ギャップから印象づけました。また背面タペストリーは武家屋敷をイメージした瓦と壁に。壁の部分に、説明会スライドを投影しています。
「ブース全体の雰囲気=企業の印象」です。背面タペストリーに説明会スライドを投影することで、自然とタペストリーの情報が刷り込まれ、企業イメージが勝手に求職者のなかでできあがっていきます。いかに企業の世界観に没入させられるかが、ブースづくりのキモです。
5.忘れられないブースになるインパクトの出し方(株式会社吉村組)
イベントや説明会でも、なぜか目にとまるブースってありますよね?アイテムが多くても視線が散らばってしまうと、印象が小さくなります。同社のブースではコーポレートカラー「黄色」ベースにブース装飾を展開。背面タペストリー、バナースタンド、チェアカバーのデザインを統一することで、遠くからでも目に止まるブースを目指しました。
またターゲットは「スーツを着て働きたくない学生」です。”学歴が武器にならない”など、強い言葉を使い、ターゲット学生をドキッとさせるとともに、かっこよく渋い職人たちの写真を載せることで、鳶という仕事が就職の選択肢に入るよう印象づけました。
ターゲットに刺さる言葉がなにか、興味を持つデザインはどんなものか。追求することが、結果会場内でも目立つブースをつながることに繋がります。今ある会社の魅力のなかかから唯一無二の情報を探すのではなく、他社ではあえて言わない情報や細かな具体例を出すだけで、”特別な会社”に見えるのです。
貴社の採用課題や採用したい業種、職種にあった事例をご用意いたします。
お気軽にお問い合わせください。
まとめ
ブース装飾はただの賑やかしではありません。戦略次第で、着席するターゲット層が変わり、入社動機をつくれます。採用戦略の強い武器のひとつなのです。ただし、自社の魅力を言語化・ビジュアル化するためには、深い企業理解が必要です。第三者の意見がヒントになると思いますので、出入りしている採用関連の業者や協力会社、自身の家族などに企業の魅力についてヒアリングしてみると、ヒントがみつかるかもしれません。
かっこいいデザイン、オシャレな装飾をつくるまえに、一度ターゲットや自社の強みについて整理してみませんか?より採用成果につながるブース装飾づくりのネタを集めることが、ただの装飾から採用シーンの強い武器へと変化させるための第一歩になります。
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